昭和にはあった夏休みの登校日
昭和の時代に小中学生だった、40代、50代以上の方は覚えているでしょうが、昔は夏休みに「登校日」がありました。
だいたい、「教室で1時間くらい話を聞いてすぐ下校」くらいの内容で、子ども心に「行くの面倒くさいなぁ。でもそれで欠席になるのはイヤだなぁ」と思ったものでした。でも久し振りに友達に会えるのが楽しみだったりもしました。
しかし、私が教員になった平成の初期には、夏休みの登校日はなくなっていました。
どうやら、昭和から平成に変わる頃になくなったようです。
登校日がなくなった驚きの理由
夏休みは登校日があるものだと思っていた私は、先輩の先生に「ボクが子どもの頃は登校日があったけど、なんで亡くなったんですか?」と聞きました。
そうしたら、先輩が教えてくれた理由は
「登校日は、給料日だったんだよ。銀行振込になったからなくなったんだ。」
昭和から平成に変わる頃、給料の支給が現金から銀行振込に変わりました。
つまり、以前は夏休みの支給日にわざわざ学校に取りに行かなくてはならない。どうせ学校に行くのだから児童生徒も集めてしまおう。
という理由だったのです。
子どもの頃は、先生たちが「夏休み無事に過ごしているか」「宿題をちゃんとやっているか」確認するために登校させているのだと思っていたので、真相を聞きガックリしたものです。
でも、先生たちも子どもがいないのに、学校に行くのはイヤだったのでしょうね。
平成になってからは、夏休みも面談、会議、研修、書類整理などに追われ毎日のように学校に行くのが当たり前になったのですが、昭和の頃はそういう仕事も夏休みはほとんとなかったのでしょう。
だからこそ、給料日に「登校日」という仕事をする日をわざわざ設定したのだと思います。
忙しくないからこその登校日
子どもも先生も今より忙しくなかったからこそ、「登校日」が成立していたのだと思います。
今の忙しさを考えると、もし登校日を復活させようとしたら、教職員からも保護者からも「そんなにヒマじゃない」と大クレームが来そうです。
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