先日、文部科学省の調査「全国の小中学校のトイレの整備の状況」について記事にしました。
同日発表された報告には、トイレの他に全国の学校のエアコン設置率についての報告もありました。
数年前まで、エアコンの設置率の自治体格差は甚だしく、ほほ100%の自治体もあれば、「扇風機があれば十分」「我慢も大切」「予算がない」として、ほぼ0%の自治体もあるという状況でした。つまり、ここ数年で設置率が跳ね上がったと言えるのです。
これは、愛知県豊田市で小1男児が熱中症で死亡する事故が起きた2018年以降、国の補助を受け、各自治体が急速に整備を進めたためです。
調査結果によると、9月1日時点で92・8%に冷房が設置され、昨年より15・7ポイント増、3年前と比べると43・2ポイント増えていた。都道府県別では、北海道、青森、秋田を除く44都府県で設置率が8割を超えた。
2020年9月30日 朝日新聞デジタル「小中学校教室、冷房率9割超え 体育館は5%にとどまる」
一方で、音楽室などの「特別教室」の冷房設置率は55・5%(前年比7・0ポイント増)。災害時に避難所としても使われる体育館などは5・3%(同2・7ポイント増)にとどまっていた。
文科省は、新型コロナウイルス対策で児童生徒を分散させるため、特別教室や体育館を使う機会が増えていることなどから、来年度予算の概算要求で自治体への補助を拡充する内容を盛り込む方針です。
筆者の自治体は比較的エアコン設置は早く、普通教室への設置は10年程前に完了し、特別教室への設置もほとんど終わっています。
エアコンが設置されて間もない頃は、設定温度を28度以下にすることができない設定になっており(設定温度が28度ということは、実際の室温は30度以上)、大変不評だったのですが、ここ数年の猛暑により、設定温度を変更することができるようになった、ということもありました。
体育館は災害時に避難所として活用されることからも、早く設置が完了することを期待したいものです。
参考:020年9月30日 朝日新聞デジタル「小中学校教室、冷房率9割超え 体育館は5%にとどまる」
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