新型コロナウイルスの感染拡大を受け、夏休みを延長したり臨時休校にしたりする自治体が増えていることを以前お伝えしましたが、9月になっても夏休み延長や臨時休校を実施している教育委員会が10%を超えることが9月7日、文部科学省の調査で分かりました。
公立の小中高校などを設置する都道府県・市区町村教委に8月以降の対応状況を尋ねました。
夏休みの終了時期は自治体によって異なるので、9月1日時点で調査。
全教委の約9割に当たる1757教委が回答しました。
夏休みの延長・休校は1割超、短縮授業・分散登校は2割超
夏休みの延長や臨時休校を実施、または予定していると回答した自治体
小学校 | 11.5% |
中学校 | 12.9% |
高校 | 19.2% |
特別支援学校 | 9.2% |
その日数は最も長くて12日、最も短くて1日で平均すると4.7日でした。
短縮授業や分散登校を実施、または予定とした自治体
小学校 | 23.0% |
中学校 | 22.9% |
高校 | 34.2% |
特別支援学校 | 31.2% |
新学期に休校や短縮授業などいずれかの対応をとった学校
小学校 | 27.7% |
中学校 | 27.6% |
高校 | 47.3% |
特別支援学校 | 36.7% |
夏休み延期や休校の期間中の学習指導
最も多かったのが「教科書や紙の教材を活用」で半数超え
小学校 | 53.7% |
中学校 | 59.7% |
高校 | 59.4% |
「同時双方向型のオンライン指導」は3割前後
小学校 | 27.2% |
中学校 | 30.5% |
高校 | 33.3% |
休校中の居場所確保は9割弱
今回の調査では夏休みの延長や休校の間の、子どもの居場所の確保については次のようになっています。
放課後児童クラブなどでの居場所の確保(小学校)
実施した・予定している | 88.2% | 306自治体 |
実施しなかった・予定していない | 10.4% | 36自治体 |
未定 | 1.4% | 5自治体 |
幼稚園における預かり保育の状況(幼稚園)
実施した・予定している | 69.5% | 66自治体 |
実施しなかった・予定していない | 30.5% | 29自治体 |
未定 | 0% | 0自治体 |
教職員の優先接種実施は8割超
学校の教職員を対象としたワクチンの優先接種の状況については次のようになりました。
実施状況 | 都道府県 | 市町村 |
実施された・予定されている | 36都道府県(83.7%) | 1258自治体(83.3%) |
実施しなかった・予定していない | 5都道府県(11.6%) | 237自治体(15.7%) |
未定 | 2都道府県(4.7%) | 16自治体(1.1%) |
全国の多くの自治体で子どもに関わる教職員の優先接種が進められていることが分かりました。
文科省「今後の状況を注視したい
文科省は、この調査結果について
「学校の感染防止策を支援しつつ、今後の状況を注視したい」
2021年9月7日 Yahoo!ニュース「夏休み明けも休校1割超 公立小中、最大12日間」
とコメントしています。
参考
2021年9月7日 文部科学省「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた 新学期への対応等に関する状況調査の結果について」
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追記
文部科学省は9月17日に、緊急事態宣言の延長を受けての学校の対応についての調査、「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた 新学期への対応等に関する状況調査(第2回)の結果について」を発表しました。
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