2019年12月19日 日刊SPA!より
ゲームに限らず、マンガ、テレビでも「子どもが好むものを大人が制限する」ということはよくあります。
さて、子育てや教育において世の中では「子供にゲームをやらせるのは良くない」という話が昔からあります。他のことをしなくなるので、テレビゲーム機を買い与えないという話もよく聞きます。
2019年12月19日 日刊SPA!「子どもにゲームをやらせるのは良くない」に疑問 より
でも、それが正しいのかというと疑問な部分もあるような気がするのですね。
新しいメディアというのは、たいてい批判されるものです。
今でこそ大人がアニメを見るのは当たり前になりましたが、かつては「中学生になってもマンガ映画を見るなんて」と親に言われたものです。
その前は「大学生になってもマンガを読むなんて」と嘆かれたものです。
「今の子ども、若者はネットばかりで本を読まない。読解力の低下は本を読まないからだ」などと言う人がいますが、かつてはその本が批判されていました。本を読むことが知的で想像力を豊かにすると言われるようになったのは戦後のことで、それ以前は「本を読むと馬鹿になる」と言われていたのです。
新しい娯楽メディアに子どもは飛びつきますが、それに馴染んでいない大人は不安に感じ批判するのです。そして子どもが大人になり、権威をもつようになると、かつて批判された自分の好みのメデイアはオールドメディアになり、それを擁護し、今度は新しいメデイアを批判するようになるのです。
もし、本気でゲームを止めさせたいのなら、禁止するのではなく、飽きるまでやらせればいいのです。
僕の知り合いにはゲーム開発者が何人かいて、彼らから家族の話を聞くと「うちの子はゲームにあまり興味がなく、サッカーをやっている」といった話を聞く確率が高いのですね。家にはすべてのテレビゲーム機や最新ゲームがほぼ揃っていて、ゲームをやり放題という夢のような環境なのに、です。
2019年12月19日 日刊SPA!「子どもにゲームをやらせるのはよくない」に疑問 より
ゲームソフトを頻繁に買ってもらえないような家庭では、子供は買ったゲームが面白くなくても、頑張って最後までプレイしたりします。でも、家に膨大な量のゲームがあると、レベル上げなど面倒くさいシーンや面白くないと感じた時点でプレイをやめて別のゲームを始めたりするようなのですね。
「ゲームをやらせると、ゲーム以外やらなくなる」みたいな思い込みをする親御さんもいますけど、自分を省みてもゲームをやらせないほうがゲームにハマるようになるという悪影響が多くなるのではないかと思ったりするので、どうせどこかでゲームには触れるのであれば、とことんやらせたほうが、ゲームに飽きてやらなくなる可能性は高くなるのかもしれないです。
我が家のことを振り返ってみると、小学4年までマンガ禁止でした。しかしその結果、解禁されてから兄弟すっかりマンガ・アニメにはまってしまい、私(freedu代表)中学・高校とアニメ雑誌を定期購読するようになり、妹はコミケで同人誌を売るまでになりました。禁止すると益々やりたくなるのは人の性です。
詳しい解説はコラム「ゲームはもっとやらせた方がいい?」をご覧ください。
最近のコメント