自治体に「GIGA運営支援センター」設置へ 文科省概算予算請求




小中学校の児童生徒に1人1台の情報端末配備が進むなか、文部科学省は来年度、全国の自治体に「GIGAスクール運営支援センター」(仮称)を整備することを決めました。

端末は整備されたが活用と指導力に課題

文科省が7月末までに全国の公立小中学校に行った調査によると、

  • 全学年または一部学年で端末の活用を始めていると答えた小学校は96・1%、中学校は96・5%
  • 今年4月以降、端末の破損・紛失は計1万8104台(整備台数全体の約0・2%

5月に行った自治体へのアンケートでは、課題として、

  • 学校の学習指導での活用
  • 教員の活用指導力

を上げる回答が多くありました。

GiGA運営支援センターがサポート

GIGAスクール運営支援センターは、学校現場に近い自治体に、こうした課題に即応してもらい、端末の活用を広げる狙いがあります。端末の故障時の対応や教職員のサポートなどを担う拠点として、ICT活用にノウハウがある民間事業者に業務委託してもらい、その運営費の2分の1を文科省が補助します。
8月30日に公表した来年度予算の概算要求に64億円を盛り込みました。

センターでは、

  • 端末使用時のトラブル
  • 紛失・故障などに対応するヘルプデスクの開設
  • ICT支援員の育成・確保

などを担うを想定しています。

一刻も早い体制強化を

今年からGIGAスクールが本格的に始まり、1人1台端末を有効に活用している学校もありますが、反面まだ端末を子どもに渡していない、家庭での接続テストをしていないという学校も多数あります。文部科学省は7月にGIGA端末を持ち帰り夏休み明けに備える通達を出していましたが、実行していない自治体も多くありました。

自治体間の格差もありますし、同じ自治体でも運用に差があるのが実情です。
教育委員会のGIGAスクール担当者少なく、各学校においても管理職の理解度や、情報教育担当者のスキルにも差があるため、学校間格差は否めません。

GIGA運営支援センターができることにより、学校は端末の設定やネットワーク設定、トラブルやエラーの対応から解消され、教科・領域での活用に専念することができることが期待できます。




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