もうすぐ10月の運動会シーズン。緊急事態宣言も解除され、「運動会ができる!!」と喜んでいる子ども、保護者、学校関係者も多いと思います。
運動会と言えば「徒競走」!。「今年は一位を取りたい」「リレーの選手になりたい」と思っている人も多いでしょう。また、「効果的に指導するにはどうしたらいいだろう」と悩んでいる先生も多いと思います。
そこで、freeduスポーツアドバイザーで陸上100m走が専門の木之村健人選手に、
徒競走のコツを伝授してもらいます。
目次
学校では教えてくれない「走り方」
幼稚園や小学校では、走り方を教えてくれません。「そんな事はない」と思うかもしれませんが・・
英語の様にABC…と段階を踏む授業はなく、いきなりの体力テストで50m走を走らされた記憶が思い返せばあるのではないでしょうか。走り方も教わらずに、走るテストを行うのです。
走るテストで良い結果が出れば、「走るのが楽しい」「得意かも」と思うのが当然だと思います。しかし、走り方がわからずテストを受け、結果が良くなかった子はどうなるでしょうか。
自信が無くなり、走る機会を自ら遠ざけてしまうでしょう。
足が速い子と遅い子で極端に差が出てしまうのでは、初めての体力テストで得意、不得意を決めつけていまうことにもなりかねません。
走るという動作は、スポーツをする上で、基礎でありとても大事な動きです。走るのに苦手意識を持ってしまうと小学生の段階で「自分はスポーツが苦手」と思い込んでしまいます。
走り方を教わっていれば、変化していたのか、スポーツを楽しむ為に、この場を使い教えていき、目標としては
ランニングクラブなどが作れたら良いなと考えています。
まずは、「全力で走って楽しむ」
走ることを楽しむ4箇条
個人的には幼稚園生や小学生は、怪我をしてしまうようなフォームではない限りフォームを変える必要はないと思っています。まずは、『全力で走って楽しむ事』が何よりも重要です。全力で走る事は練習一本一本に力を注ぎ、余計なことに力を注がないようにする練習にもなります。
- 目線をゴールに向けながら走る
- 手と足を大きく速く動かす
- 最後まで諦めない
- 全力で楽しむ
ありきたりのようですが、できていない子が多いです。目線が下にいったり、後ろを見たりなど・・・
これらのことを意識するだけで、タイムはとても変わります。
リレーで上達しよう
足を速くする為に、クラス規模で昼休みなどにリレーをすると学校の走力値がみるみる上がります。
リレーは無我夢中で走って、知らず知らずに全力で走っていることが多いです。勝負事なので燃えるし、1人の勝負ではないので協調性を育みます。
このような機会を学校や家庭で作って上げることが大切です。
次のステップ「こうすれば速くなる!」
足より手を意識して
手と足は連動しています。歩く時と同じように、右手が出れば左の骨盤足が動きます。脳から遠い足に意識をさせるより、手を動かすと変わります。
指先を鼻下くらいまで持っていき骨盤まで下ろす
それだけ気をつけるだけで、かなりよくなります。
スタートは低く
スタートのときはゼロスピードなので風の抵抗をモロ受けてしまいます。自転車のように、ゼロスピードからガンガン漕いでもなかなか進みません。そのために低いギアで走るようにスタートはしっかり加速し、スピードが乗ってきたら上体をあげます。
- 低学年は下を向きすぎるとバランスを崩しやすいので、10m
- 中・高学年は(100m走のときは)20mから30mあたりまで
なるべく上体をあがらないよう我慢できるとよいです。
スタートのときの視線は、足がつく位置です、しかし視線より、「上体を下げる」という意識が重要です。
スピードがあまり出てないと上体がすぐにあがりやすいです。私たち陸上選手は、練習のとき上体があがる距離などを見て、「今日スピードが出てるか」などを確認しています。
「大きく」と「速く」が両立できないときは
足を「大きく、速く」動かそうとすると、「大きくゆっくり」「速く小股」になってしまう子もいます。
元々走り方には、大きく動かす「ストライドタイプ」、速く動かす「ピッチタイプ」があります。
なので、「大きく」「速く」が同時にできないときには、
- 手を振る際に肘を伸ばさない
- 脇を閉めて縦に腕を振る
- 足は前で回転させる
を、押さえてほしいです。
つま先を意識して走る
普段歩くときは踵から着地しますが、走っているときは違います!!
つま先から着地することが大切です
歩く際は踵から着きますが、走ってる際は違います!!踵から着地すると、ブレーキをかけている走りになってしまうのです。
スポーツを楽しんで!
走り方を教わっていれば、スポーツが苦手と思う子が少なくなるかもしれません。スポーツを楽しむために、今後ともfreeduの場を使い楽しさやコツを教えていたいです。
ボクのインスタグラムで、練習動画を公開しています。走り方のアドバイスが聞きたい方がいたらDMしてください。
将来の目標としては、ランニングクラブなどが作れたらよいなと考えています。
参考記事